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高山ソロウェディング

オトナシンデレラの忘れ物~永田涼子編1~

①カフェ

 

ソロウエディング小説第一作目 前編

 
「でね!ケンジったら、結婚式のことはリエが全部決めたら良いよとか言っちゃってねー。」

「えーやだねー。」

「でしょー。二人の結婚式なのに!」

午後6時。表参道のカフェで待ち合わせの時間まで、仕事をしながら時間を潰していた。
隣の席から聞こえてくる<リエちゃん>による婚約者<ケンジ>の愚痴。
おそらく年は25歳くらいだろう。

「結婚式への夢とか願望はいっぱいあったけど、いざとなるとめんどくさいモノなのねー。」

 


 
(結婚ねぇ…。)
甲高く響き渡る彼女たちの会話を聞きながら、仕事のメールチェックをする。

大学を卒業して、社会人になり17年が経とうとしている。
なんとなく格好いいという理由で、製薬会社の営業として入社を決めた。
自分で言うのもなんだが、キャリアウーマンなのだと思う。

若い頃の私は同世代の男の子達に負けたくなくて必死だった。
女の子なんだから、そんなにガツガツやらなくてもいいのに。
と同期には言われてきたが認めれたい一心で頑張った。
そして成果を認められて、37歳で課長になった。

 
「それで、ドレスはどうするの?」

まだリエちゃんの結婚式トークは盛り上がっているらしい。

「絶対ピンクのドレス!だって今しか着れないもん!」

「わかるー!ピンクって30歳過ぎちゃうとねー」

 

②カフェネイル

その言葉を聞いて咄嗟に、キーボードを弾く指を隠した。
指先には昨日変えたばかりのピンクのネイル。
別に見られているわけではないのだが、なんとなく反応してしまった。
「はぁ。」とため息が漏れる。

「ごめんね、遅くなって。結構待たせちゃった?」

頭上から聞こえてくる優しい声。
見上げるとそこにはネイビーのスーツを着た彼がいた。

いつも違うスーツを着ているから、
会うたびに彼のファッションチェックをするのも密かな楽しみのひとつだ。

「ううん。仕事していたから大丈夫よ。」

そう答えると、微笑みながら

「行こうか」

と言って私の席にある伝票を持ってレジへと向かっていた。
店を出る準備をして、彼の後を追う。

 
背の高いおしゃれな5歳年下の彼。外資系の保険会社で働いている。
彼と言っても月に1、2度こうして仕事終わりに食事に行く程度の関係。

この歳にもなると告白とか、
「私ってあなたにとって何?」
と関係を迫ることもなくなる。この関係に不満もない。
彼が私の前から去っても、きっと毎日は変わらずに過ぎて行くのだろう。
 

30代半ばまでは結婚を考えたことも何度かあった。
男性に全くモテない人生を送っていた訳でもないし、
それなりにチヤホヤされて生きてきたと思う。
恋愛も楽しかったけど、仕事や趣味、何よりも一人の時間が大切だった。

 
結婚して子供を生んで、家族のために生きて行くことも素敵だ、
と思いながらも自由で気楽な独身生活に慣れ40歳になっていた。
もちろん周りは結婚して出産もしている友人がほとんどだ。

女性というよりは、母親という言葉の方が似合っている。
そんな彼女たちは決まって「涼子はいいよね。いつまでも若くて綺麗で!」という。
散々結婚はしないのかと言ってきた両親も、もう諦めたのか何も言ってこなくなった。

 
「ねぇ、涼子聞いてる?」

急に声をかけられた。
ぼんやりと物思いに耽っていたのか、気付けば彼が予約してくれていたお店に着いていた。
いつも彼は素敵なお店を選んでくれる。

昔はそれだけでときめいていたが、今ではそれも当たり前に感じている自分がいる。
男性へ求める理想は、間違いなく年齢を重ねるごとに高くなっていた。

 
③料理
 

美味しいワインに料理。目の前には年下のイケメン。
 
自立していて格好いいよね!なんて人から羨ましがられても、
老後が心配なのは私も周りもきっと同じ。

かといって男の人に何とかしてもらおうなんて思ってもいないけど。
最近自分について考える時間が増えた気がする。

デートをしているのに、上の空なのが申し訳なくて早めに帰ることにした。
 
④夜帰宅  

 


Next 意外な展開が涼子を待ち受ける。これから起こるその内容とは?!

 
オトナシンデレラの忘れ物~永田涼子編2~ はこちらから

オトナシンデレラの忘れ物~永田涼子編3~ はこちらから

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2016年2月23日 カテゴリー:ソロウエディング タグ:, , , , , , , , ,


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